紺の彼女(脳内の存在ではない)は占いとか性格判断とか結構好きで、よくそういう本を買ってくる。というか、すげえ厚い占い?
の本を買ってた。高そうな……とにかく分厚いやつ。
しかしまあ、星座占いも血液型占いもカテゴライズの文化ですね。A型、というカテゴリをまず作り、
条件に合う人間をそこにどんどんと当てはめていく。カテゴリ数は星座なら12or13、血液型なら4つ。ひよこのオスメスじゃないけど、
人間をぽいぽいと振り分けていく作業を簡単にするために生み出された「占い」。
その目的というのがまあ、「すべての人間を解体して並べて揃えて晒してやんよ、かははっ」てなもんですよね。実際どうかはしらんが。
おまえA型、つまり几帳面! 俺O型、つまり大雑把! カテゴリにつけられた内容表示のタグが一般化すればするほど、
その共通認識は普遍性を高めていくんですね。って当たり前か。
当たってる当たってないは別として、
新しいカテゴリ方法が生まれたり個別対応を目指そうとかし始めたりすると困ったことが発生してくるのがこれの面白いところで、
何が起こるかっていうと「カテゴライズして人を評価する作業を簡単にしたはずが、そのカテゴライズの作業それ自体が複雑化していく」
のでっす。
ヒヨコのオスメスは、ついてるついてないで判断しましょうか。血液型、まあ献血にいくなり家族構成から推察するなりでok。星座、
生まれた日から分類しましょう。バカラの数秘術、まず生まれた年に対応する数を見つけ、そこに生まれた日の数を足し、さらに云々。
動物占いは、五行風水は、細木和子のなんたら星人占いは……。
新しい占い、新しい判断方法を発掘だか発明だか発見だかするたびに、どんどんと細分化されていくカテゴリ。
どんどんと複雑化していくカテゴライズ作業。そもそも頭悪いのが、簡単に人をタイプ別にわけて評価するために発案したはずなのに、
そのタイプをぼこぼこ増やしたら、目的から逆行してしまっているじゃないかと。簡素化、簡略化が目的じゃなかったんかい! みたいな。
占いに限らず、ですけどね。
何かを簡単にしよう、単純化しよう、と目的を持った瞬間から、無数にある個別対象との戦いは避けられません。
そのままであれば個別に対応し1つのクライアントを1つのカテゴリとして扱えたはずなのに、
無理やりに単純化しようとするがためにその単純化の作業は複雑化していき、いくつもの例外を作り出し、
結果としてめんどくさいことになるのです。
心理学をやってるときに学んだことなんですが、人を評価するときには、「目の前の人間は100人に1人の変態だと思え」
ということです。カテゴリに当てはめて、「ああ、また風邪ね……」
とか適当なことをやってるとインフルエンザも脳膜炎も見つけられないのですよ。ですよ!
カテゴライズってのは便利です。しかしその便利さは影にひそむ複雑さを秘めています。カテゴリから、はじかれる人も生み出します。
便利さだけに目を向けていると、いつか夜道で刺されるかもしれません。ゆめゆめ、そのことをお忘れなく。って何で偉そうなんだ紺は。
まあいいや。戯言終了ー。ひさびさに真面目ぶっこいたから脳みそ疲れたー。ウヒョーゼルダやるぜうおおー。
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